勉強をわかりやすく教えることは簡単です。
ある程度経験を積んでいるので、
どこで理解ができないか、
どこまで理解の階段の幅を狭くするかなどの微調整には自信があります。
でも、本当に大切なところはそんなところになかったりします。
そもそも、子どもたちが
「わかるようになりたい」という欲求を持っていなければ、
何回指導しても同じミスを繰り返してしまうほど
頭に入っていかないものなんです。
わかるようになりたいと思うから
集中して授業を聞き、
式と式の間の意味を理解しようとします。
わかるようになりたいと思っていなければ、
少しでもわからない説明は
耳の中には音声として入っていても、
思考までたどりつきません。
説明が進んできて、
誰もが解けそうな単純計算の部分までやってきてはじめて、
急に手を動かし始める子すらいます。
わかるようになりたい。
この欲求を生むために
塾の講師は、親は、学校の教師は何ができるのか
が大切になってきます。
わかるようになりたい
と自然と思えるような学習環境を
子供たちにプレゼントしてあげることが大切です。
わからないことは悪いことだと思わせてはダメで、
純粋にクイズやなぞなぞを解くかのように
問題に取り組めるよう導いてあげる必要があります。
そこがコンピュータではできない
生身の人間がかかわるからこそ熱量を伝えることができ、
子供のやる気に火をつけることができるはずです。
しかし、その生身の人間が
勉強嫌いの子供になってしまうような刺激を与えてしまうなら、
教師はAIでもよいという仕事になってしまうかもしれません。
そうならないように塾であれ、
学校であれ、
指導者と名のつくものは頑張らないといけないですね。